年末の大掃除を前に、ベタベタになったレンジフード(換気扇)をどう掃除すればいいか迷っていませんか。
結論からお伝えすると、レンジフードの掃除は「電源を切る → 外せる部品を台所用中性洗剤のぬるま湯につけ置き → 外せない部分は拭き掃除」が基本です。そして、アルカリ性の洗剤、60℃以上の熱湯、食器洗い乾燥機は、多くのメーカーが使わないよう注意しています。掃除の目安は、フィルターや整流板で月に1回程度です。
この記事では、レンジフードの種類と部品の名前、掃除の頻度の目安、自分でできる掃除の手順、やってはいけないこと、プロに頼む目安と料金を、メーカーの公式情報と、カノエの現場での目安をもとにまとめました。
レンジフードの種類と部品の名前
外し方や洗い方は、レンジフードの形や機種によって違います。まずは、ご自宅のものがどれに近いかを確かめましょう。
主な形
クリナップの解説をもとに、主な形をまとめます。
- ブーツ型(深型):大きなフードで煙をためて吸い込む、もっとも一般的な形です。
- スリム型(薄型):凹凸が少なく、拭き掃除がしやすい形です。フィルターの無い「ノンフィルタータイプ」もあります。
- フラット型(浅型):天井が低い場所などにも付けられる、薄くてコンパクトな形です。
- アイランド型:壁に面していないアイランドキッチンで、天井から吊り下げるタイプです。
- プロペラファンの換気扇:扇風機のような羽根で、壁から直接外へ空気を出すタイプです。古い住宅の台所でよく見られます。
掃除で外す主な部品
- 整流板(せいりゅうばん):吸い込み口の下にある板です。入口をあえて狭くして風を速くし、煙や油を吸い込みやすくしています。油が奥のファンやフィルターに直接付くのを防ぐ役目もあります(クリナップ)。
- フィルター:油をこしとる網です。「グリスフィルター」と呼ぶメーカーもあります。LIXILは、フィルターは消耗品なので、汚れが落ちないときは買い替えを考えるよう案内しています。
- ファン:空気を吸い出す羽根です。円筒形に細かい羽根が並んだ「シロッコファン」が、今のシステムキッチンやマンションのほとんどで使われています(クリナップ)。
- 油受け:たまった油を受ける部品です。メーカーによって「オイルパック」「オイルキャッチ」などと呼びます。
- ファンケーシング(ファンハウジング):本体の中で、ファンのまわりを囲んでいる部分です。ハーマンの取扱説明書では、特に汚れやすいので拭き取るよう書かれています。
部品の呼び方や外し方は機種で違うので、作業の前に必ず取扱説明書を確認してください。手元に無くても、メーカーのサイトで探せることがあります。
掃除の頻度の目安
メーカーによって少しずつ違いますが、公式の案内をまとめると次のとおりです。
- 調理のあと(毎日〜週1回):表面を、台所用中性洗剤を含ませた布で拭く(タカラスタンダード・LIXIL)
- 月に1回程度:フィルター・整流板・油受け(富士工業・LIXIL・クリナップ・ノーリツ・パナソニック・三菱電機など)
- ファン:メーカーで差があります。LIXIL・ノーリツは月に1回、パナソニックは3か月に1回程度、三菱電機は羽根の掃除を含む「念入りなお手入れ」を6か月に1度以上と案内しています
- プロによる分解洗浄:おそうじ本舗の公式ページでは、本格的な内部の洗浄は1年に1回が理想としています
機種によって異なるので、取扱説明書の目安も確認してください。クリナップは、年に1回まとめて掃除するより、月に1回程度こまめに掃除するほうがよいとしています。油が固まる前なら、強い洗剤を使わなくても落としやすいからです。
カノエの現場での目安
汚れ方は、ふだんの料理で大きく変わります。カノエでは、プロによる分解洗浄の目安を、料理の内容に合わせて次のようにご案内しています。
- 揚げ物をよくするご家庭:1年に1回
- 炒め物をよくするご家庭:ファンの分解洗浄は3年に1回くらい
また、最後にファンを外して洗ってから3〜4年くらいまでなら、ご家庭でも落とせることが多いです。5〜6年外して洗っていない場合は、たまった油をご家庭で落としきるのは、かなり難しくなります。
掃除をしないとどうなる?
- 吸い込みが悪くなったり、油が垂れたり、においが出たりする原因になる(LIXIL)
- 汚れが落ちにくくなり、換気の働きも下がる(パナソニック)
- 酸化した油で塗装が傷み、はがれる原因になる(富士工業・クリナップの取扱説明書)
- 屋外に出る油煙が増えて、ダクトや外壁を汚すことがある(クリナップ)
自分でできる掃除の手順
ここでは、多くのメーカーに共通する手順を紹介します。細かい外し方・洗い方は機種で違うので、取扱説明書を手元に置いて進めてください。
準備するもの
- 台所用中性洗剤
- 厚手のゴム手袋
- やわらかいスポンジ・布
- 歯ブラシ
- 大きめのゴミ袋(つけ置き用)
- 新聞紙やビニール(コンロまわりの汚れよけ)
- 取扱説明書
1. 電源を切り、手袋をする
- 運転と照明を止めて、電源プラグを抜くか、分電盤のレンジフード用のブレーカーを切ります。タッチスイッチの機種では、スイッチロックで止めるよう案内しているメーカーもあります。
- 鋼板の切り口や角でけがをしないよう、厚手のゴム手袋をします(LIXIL)。
- 調理の直後は熱くなっていることがあるので、冷めてから始めます(タカラスタンダード・クリナップ)。
- 足元が不安定な状態で作業しないでください。キッチンの天板に乗ったり立ったりするのも避けます(三菱電機・タカラスタンダード)。
2. 整流板を外して拭く
- 両手でしっかり支えて外します。落としたり、たまった油が垂れたりしないよう注意します(三菱電機)。
- 中性洗剤を含ませた布で拭き、水拭き・から拭きで洗剤を残さないようにします。
- LIXILは、整流板をぶら下げたまま拭くと落ちてけがをするおそれがあるとして、完全に外すか、しっかり取り付けたまま拭くよう案内しています。
3. フィルターをつけ置きする
- シンクに大きめのゴミ袋を広げ、台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯をためる
- 外したフィルターを入れて、つけ置きする(時間の目安は、富士工業が20〜30分、LIXILが30〜40分)
- 汚れが浮いてきたら、スポンジや歯ブラシで、フィルターの目に沿ってやさしくこする
- 水で洗剤を洗い流し、しっかり乾かしてから戻す
お湯の温度は、パナソニックが35〜40℃、LIXILが約40℃、三菱電機が40℃以下と案内しています。60℃以上の熱湯は、樹脂の部品が変形するおそれがあるので使わないでください(富士工業・クリナップ)。
4. ファンを外して洗う
- ファンには、中心のボタンを押して抜く「ワンタッチ式」や、中心のねじをゆるめて外す「ねじ止め式」などがあります(タカラスタンダード)。ねじは「ゆるむ」などと表示された方向へ回します。プロペラファンのねじは、普通のねじと逆向きのものが多いとノーリツは案内しています。
- 油で固まって外れないときは、中心部をドライヤーで温めると外しやすくなります(タカラスタンダード・パナソニック)。部品が熱くなるので注意してください。無理に外すと壊れるおそれがあります(クリナップ)。
- 外したファンは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯につけ置きしてから、やわらかいスポンジで洗います。
- 羽根に付いているおもり(クリップのような金具)は、絶対に外さないでください。回転のバランスをとるためのもので、外すと異音や吸い込みの悪さの原因になります(LIXIL・パナソニック・タカラスタンダード・クリナップ)。
- ぶつけたり落としたりして変形したファンで運転すると、振動や異音が出ることがあります(富士工業・クリナップ)。
5. 本体の内側と外側を拭く
- フードの外側と内側は、中性洗剤を含ませた布で拭き、水拭き・から拭きで仕上げます。
- 油だまりの溝も忘れずに拭きます(LIXIL)。
- ファンのまわり(ファンケーシング)の中は、特に汚れやすい部分です(ハーマン)。
- モーターやスイッチなどの電気部品には、水や洗剤をかけないでください。ショートや感電のおそれがあります(タカラスタンダードほか)。
6. 元に戻して運転を確かめる
- 外したときと逆の順番で取り付けます。ファンは奥までしっかり差し込み、引っ張っても外れないことを確かめます(タカラスタンダード・パナソニック)。
- 整流板がきちんと固定されているかも確かめます。
- ブレーカーを切った場合は元に戻してから運転し、異常な振動や音がないことを確かめます(ハーマン)。
お掃除機能付き(自動洗浄)のレンジフードは
- 給湯トレイにお湯を入れてセットし、ボタンを押すと自動で洗う機種があります。目安は約2か月に1回です(クリナップ・リンナイ)。
- リンナイは、「掃除不要」とはレンジフードの中が汚れないという意味ではなく、ファンを外して手洗いする必要がないという意味だと説明しています。
- 富士工業によると、清掃不要ファンを使っている一部の製品は、ファンを外せません。
やってはいけないこと
- アルカリ性・酸性の洗剤を使う:富士工業・LIXIL・タカラスタンダード・パナソニックは、変色や塗装のはがれなどのおそれがあるとして、アルカリ性の洗剤を使わないよう注意しています。LIXILは弱アルカリ性の洗剤も、タカラスタンダードは酸性の洗剤も使わないよう案内しています。
- 重曹・セスキ炭酸ソーダを自己判断で使う:どちらもアルカリ性です。クリナップは、シロッコファンなどアルミ製の部品に重曹を使うと、変色するおそれがあるとしています。
- シンナー・ベンジン・アルコール・灯油を使う:変色や変質の原因になります。
- クレンザー(みがき粉)・金属たわし・研磨剤入りのたわしでこする:塗装に傷が付いたり、はがれたりする原因になります。
- カビ取り剤や殺虫剤をかける:富士工業・クリナップの取扱説明書で、使ってはいけないものとして挙げられています。
- 60℃以上の熱湯につける:樹脂の部品が変形するおそれがあります。
- 食器洗い乾燥機で洗う:富士工業・クリナップ・パナソニックは、塗装のはがれや変色のおそれがあるとして、使わないよう案内しています。タカラスタンダードのホーロー製フィルターのように食洗機で洗えるものもあるので、取扱説明書で確かめてください。
- ファンを外したまま運転する:モーターが熱くなりすぎて、故障の原因になります(富士工業・クリナップ)。
- 市販のフィルターを重ねて使う:クリナップは、専用以外のフィルターを使ったり重ねたりすると、吸い込みの悪さや異音、故障の原因になり、金属以外のフィルターは火災の原因になることがあるとしています。パナソニックも、市販のフィルターカバーは使わないよう案内しています。
- 工具が必要な部品を外す:三菱電機は、工具を必要とする部品の取り外し・掃除はしないよう案内しています。
富士工業のように、メーカー専用の洗剤を用意している場合もあります。洗剤は取扱説明書で指定されたものを使いましょう。中性かアルカリ性かは、ボトルの裏の「液性」の表示で確かめられます(見方は掃除の洗剤は3つで十分で紹介しています)。アルカリ電解水も、取扱説明書で使えると書かれていない限り、レンジフードには使わないほうが安心です。カノエでも、ご家庭で使う洗剤のご相談には、商品の注意表示とメーカーの案内を優先していただくようお伝えしています。
プロに頼む目安
次のようなときは、無理をせず、プロのクリーニングを考えてみてください。
- ファンが固くて外れない、外し方がわからない
- 工具が必要な部品の奥まで汚れている
- 高い位置で、安定した足場がとれない
- 月に1回の掃除を続けても、ベタつきやにおいが取れない
- 5〜6年、ファンを外して洗っていない(カノエの現場では、ここまでたまった油はご家庭で落としきるのが難しいとお伝えしています)
- 油が垂れてくる、吸い込みが悪くなった(おそうじ本舗の公式ページでも、本格的なクリーニングを考えるサインとして挙げられています)
「何度か自分で拭いてきたけれど、長く使っていて、自分ではもう限界」というご相談をいただくこともあります。フィルターを外すだけでもひと苦労で、外しても油がこびりついている、という状態です。
異音・振動・焦げ臭いときは、先に点検を
運転中に異常な音や振動がある、焦げ臭いにおいがする。こうしたときは、使うのをやめてブレーカーを切り、販売店に点検・修理を相談するよう、富士工業の取扱説明書に書かれています。クリナップも、異音や振動はモーターの故障や火災などの事故につながるおそれがあるとしています。汚れでモーターに負担がかかって音が出ることもありますが(おそうじ本舗)、まずは点検を受けてください。
カノエのレンジフード・換気扇クリーニング
私たちおそうじ本舗カノエグループでは、レンジフードを分解して、外せる部品はつけ置きとブラシで洗い、外せない部分の油汚れも落とします。作業はおおむね次の流れです。
- コンロまわりを養生する
- ファンやフィルターなど外せる部品を外し、つけ置きする
- つけ置きした部品をブラシで洗う
- 外装カバーと本体の内側の油汚れを落とす
- 組み立てて、試運転をする
つけ置きで油がゆるむのを待つあいだに、ほかの部分の作業を進めます。外した部品は、ふだんキッチンのシンクで洗いますが、シンクが使えないときはお風呂場をお借りすることがあります。
5年以上ファンを外して洗っていないレンジフードでは、機種のつくりによって、本体の中に油がヘドロのようにたまっていることがあります。数年ごとに掃除しているものと比べると、作業の手間が大きく違います。
- 料金:19,800円(税込)
- 作業時間の目安:約2.5時間
- 範囲:外装カバー/本体内部/ファン/フィルター/ファンハウジング
- お掃除機能(自動洗浄機能)付き:6,600円の追加
- アイランド型:2,200円の追加
- キッチンクリーニングとセットの場合:キッチン側が16,500円(単品は19,800円)
コンロまわりの壁のパネルは、レンジフード単品の範囲には入りません(キッチンクリーニングの範囲です)。アイランド型は、壁に面していないぶんフードの外側の面が多く、拭く範囲が広くなるため、追加料金がかかります。
料金は税込で、おそうじ本舗公式の価格を参考にしています。おそうじ本舗の公式ページには、次の注意も書かれています。
- 年式によって、対応できない機種があります。製造から9年以上たったものは、メーカーが部品の製造を終えているため、お断りするか、作業を保証できない場合があります。
- ダクト(換気の通り道)は対象外です。
- 塗装が傷んでいる場合ははがれることがあるため、作業の前にご案内します。
- 汚れの状態によっては、完全には落としきれない場合があります。
くわしい料金はサービス・料金の一覧(キッチン)をご覧ください。ご相談・お見積りは無料です。お電話(0120-19-7576、受付 10:00〜18:00)またはLINEで、お気軽にご相談ください。品川区の大井町店・戸越銀座駅前店のほか、大田区・川崎市・大阪市北区にも店舗があります(店舗一覧)。
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